先ごろのISUコングレスでのジャッジの匿名制廃止は、ノルウェーのスケ連の議案でした。

彼らは、現在のISUのSPECIAL REGULATIONS & TECHNICAL RULES SINGLE & PAIR SKATING and ICE DANCE(シングル・ペアとアイスダンスの特別規則と技術ルール)のRule 353, paragraph 4. c) の改変を提案していました。


現状のルール353  4項 c)
現ルール
c) 各部門の後に、全てのエレメントの基礎点と、各ジャッジからのGOEとプログラムコンポーネンツのポイントを表した印刷物が発行される。ISU選手権、オリンピック冬季大会、シニア・グランプリ大会とファイナルで、ジャッジの採点は、特定のジャッジの名前への言及無しに、無作為の配列でリストされる。(匿名性)


ノルウェーの議案
匿名制の廃止 ノルウェーの提案 p99
ルール353 4項 c)
下記のように改訂する:
c) 各部門の後に、全てのエレメントの基礎点と、各ジャッジからのGOEとプログラムコンポーネンツのポイントを表した印刷物が発行される。ISU選手権、オリンピック冬季大会、シニア・グランプリ大会とファイナルで、ジャッジの採点は、特定のジャッジの名前への言及無しに、無作為の配列でリストされる。(匿名性)
全てのフィギュア・スケートの競技会、選手権、大会とオリンピック冬季大会で、ジャッジの名前と彼らの各々の点は公表される。

理由: もしジャッジングが明白(透明)であれば、ジャッジの説明責任が増す。それは肯定的な方法で、メディア(広告媒体)、スポンサーと公衆の心を引き寄せるであろう。
フィギュア・スケートとジャッジングシステムの信頼の公共の理解を向上させる為に、より大きな透明性が必要とされる。現在、各ジャッジから与えられる採点は、正当な興味を持つ公衆/スケーター/コーチが、主要な選手権などで、きちんと各ジャッジの意見を読み取ることが可能にされていない
もし、メディアが個々のジャッジにより与えられた採点の入手が拒絶されれば、ジャッジと全てのフィギュア・スケート競技(種目)の公平性についての不必要な陰謀説の増加を生ずるかもしれない。


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この提案はほぼ満場一致で採択されたそうです。(一人だけ反対者がいたそうな…)


各ジャッジの名前と点数が結びつけば、飛び抜けて変な点数を出すジャッジはいなくなると思うのですが
どうでしょう?

チンクが去って(名誉会長とかの称号が与えられましたが)、新しい会長、副会長、議会、技術委員会の元で、
ISUはいい組織に変われるのだろうか?

2018年のオリンピックを最後に、財政を潤わせてくれていた目玉選手が去ってしまった後にも、
多くのお金を落としてくれる日本のファンがフィギュアを支え続けるかどうかの、正念場だということを
ISUは真剣に考えるべきです。(日本人に有利なジャッジをしろと言っているわけではありません)


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<6月16日 追記>
2014コングレス 匿名制排除反対票匿名制の廃止についての、唯一反対したのは、
アイスネットワークの記事によると、
ドイツだったそうです。

http://web.icenetwork.com/news/2016/06/10/183250560
In Dubrovnik, the vote was near unanimous, with only Germany dissenting.
ドゥブロヴニクでは、ドイツだけの異議で、投票は満場一致に近かった。



私は違う国を想像していました… (ご想像にお任せします)


ソチ五輪の3か月後に開催された2年前のコングレスでも、
匿名制の排除は議題に上がりましたが、右のリストの国々が反対票を出して、
賛成が2/3に満たなくて否決されたと
アイスダンスのジャッジのデビッド・モリーナさんが
ツイッタ―に上げていました。→ → → → →
https://twitter.com/_David_Molina/status/477130320022876161


ソトニコワちゃんの金メダルに対して、
彼女とジャッジとの癒着疑惑を気が狂ったように、騒いでいたカノ国も、
そのコングレスでは、ジャッジの匿名制の排除について
反対票を出していた矛盾に呆れたものです。


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<6月19日追記>
匿名制排除の投票について、"アイス・スケーティング・インターナショナル:オンライン"の
記事の一部にこうありました。
http://www.iceskatingintnl.com/archive/features/2016%20ISU%20Congress.htm
Longtime ISU event manager Peter Krick, who is retiring and was nominated honorary member of the ISU, stood up and warned the delegates about abolishing. He feared that more pressure may be put on judges from their national federation in the future again. But no country except Germany voted no.
廃止することについて、長い間ISUのイベントマネージャーをして、引退してISUの名誉メンバーに任命されているピーター・クリックは、立ち上がって代議員達に警告した。彼は将来再びジャッジ達に、自国の連盟からのより一層のプレッシャーがのしかかることを懸念していた。しかしドイツ以外、(排除に)Noを投票した国は無かった




ご覧いただきありがとうございます    <モスクワの鐘>



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