昨日、国際体操連盟(FIG)の会長に、日本人の渡辺守成氏が選ばれました。

渡辺氏は富士通と組んで、体操の 自動採点システムの開発に取り組んで、
今年の5月のFIGの理事会でそのプレゼンを行った人です。

その時の記事をご紹介 

体操 渡辺守成 会長候補 K10010528401_1605201334_1605201415_01_02
スポーツ×テクノロジー最前線

体操の技と難度を認識する自動採点システム
日本体操協会と富士通グループ、東京五輪に向け開発

2016/05/27 00:00木崎 健太郎
出典: 日経テクノロジーオンライン、2016年5月17日
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


 日本体操協会と富士通、富士通研究所(本社川崎市)は、体操競技での採点支援技術とシステムの開発に向け、共同研究を進めると発表した。競技者の動きを認識して技の種類と難度を検出し、自動的に採点する。選手の育成支援と、大会開催時の審判の補助に、2020年東京五輪での採用を目指す。

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図1 体操選手の演技を自動で採点した様子
システムの完成イメージとして富士通が示した。

 システムは、富士通研究所が開発した3Dレーザーセンサーを応用して開発する。この3Dレーザーセンサーはレーザーパルスを投射し、物体で反射して戻ってくるまでの時間を測定して距離を得るセンサー。1フレーム当たり7万6800点について、毎秒30回の測定ができる。これで演技中の体操選手を捉え、選手の骨格の動きを抽出することによって、選手がどのような技を実行したかを判定する。複数のカメラで対象を撮影して3D位置を検出するモーションキャプチャーと異なり、選手はマーカーを身につける必要がない。選手に負担のない状態で、リアルタイムで選手の頭や肩の位置、ひじやひざの関節の曲がり方のデータを得られる。

 3Dレーザーセンサーで得た距離データから骨格の動きを抽出する処理は、これまで処理スピードと精度を両立するのが難しかった。具体的には、大量データを基に機械学習したモデルで高速に認識処理ができる「モデル方式」では精度が不十分で、3Dデータに骨格を当てはめる「フィッティング方式」では精度は十分だが処理に時間がかかった。新たに開発した方式では、「モデル方式」を選手の手足部分の認識に使い、モデル方式を適用しにくい体幹部分には「フィッティング方式」を使うことで、処理スピードと精度の両立を図った。

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図2 骨格の認識技術
認識した骨格の動きによって技の種類を判断する。

 さらに、既存のレーザーセンサーは選手までの距離が遠くなると解像度が低くなる(選手の位置に当たる測定点が減る)欠点があった。新システム向けには、検出距離が長いときにレーザーパルスの投射点の範囲を自動的に絞る“望遠”機能を付ける。


体操競技で適用できれば、ほかの競技にも可能性

 今後、まず「あん馬」を対象にして日本体操協会が富士通にデータを提供し、富士通が要素技術の改良と実証システムの開発に当たる。その後「鉄棒」などへも順次適用していく。

 体操選手の育成支援という意味では、「これまでのビデオに比べて、3次元的にさまざまなミスが見えるのが大きい」(日本体操連盟理事の渡辺守成氏)。選手は新しい技を大体覚えた後、最後の着地できちんと止まれるようにするなど、さまざまな微調整をして仕上げる必要がある。そのための情報を得やすくなるという。

 審判は、現状では手元の採点用紙に技の種類と難易度を書きとめながら点数を付けていくが、見落としや誤りが生じやすく、最終結果を得るまでに時間がかかるのが現状という。新システムにより、当面は技の難易度を見る「Dスコア」の審判を補佐することで、正確性を向上できると見込める。「現在1大会には80人もの審判が必要だが、この人数を減らすことで、大会運営コストの削減につなげられるのでは」(渡辺氏)。演技の美しさや正確さを表す「Eスコア」は、「しばらくはもっぱら人が判定すると思う」(富士通)。

 体操競技で新システムを適用できれば、フィギュアスケートを初めとする他の採点競技にも適用できる可能性がある。富士通はスポーツ関連のICTで、2021年度までに累計2000億円程度の売り上げを目指しているほか、ものづくりの匠の技の記録や分析、医療の手術支援システムなどへ3Dレーザーセンサーの応用を広げていきたいとしている。


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 インサイド・ザ・ゲームズでも、国際体操連盟(FIG)の会長選と、自動採点システムの記事がありました。
 


Newly-elected FIG President Watanabe targets 2018 World Cup event for first international use of 3D technology
新しく選挙されたFIG(国際体操連盟)の渡辺会長は3D技術を初めて2018年のワールドカップ大会で国際的に使用することを目標とする

By Liam Morgan at the Hilton Tokyo Odaiba Hotel  Thursday, 20 October 2016
リーアム・モーガン 2016年10月20日(木) ホテルヒルトン東京お台場

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3D scoring technology could be used in international gymnastics events as early as 2018 cFujitsu
3D採点技術は国際体操大会で、早ければ2018年に使われる

An International Gymnastics Federation (FIG) World Cup event in Tokyo in 2018 could be the first major international competition to use new 3D technology designed to aid judges with their scoring, newly-elected President Morinari Watanabe has claimed.
2018年東京での、国際体操連盟(FIG) ワールドカップ大会は、ジャッジの採点を補助することを意図した、新しい3D技術を使う、最初のメジャー(主要)国際競技会になるかもしれないと、新しく選挙された渡辺守成会長は公言した。

Watanabe, chosen as head of the worldwide governing body after he earned a comprehensive 100 votes to 19 victory over opponent Georges Guelzec of France here yesterday, said he was keen on introducing the system, which uses laser sensors to better capture the movements of gymnasts, at domestic level from next year.
ここ(お台場)で昨日、フランスのGeorges Guelzec相手に100対19の包括的なの投票を取って勝利した後、世界的な管理組織の長に選ばれた渡辺は、国内レベルで来年から体操選手の動きをより良く捕らえる、レーザーセンサーを使ったシステムを紹介するのに熱心だったと言った。

It would then undergo a stringent trial at the Artistic Gymnastics Individual All-Around World Cup event in the Japanese capital in 2018, scheduled to be held on April 7.
そして2018年4月7日に開催される予定の、体操ワールドカップ個人総合選手権で、厳しい試験を受ける。

The 57-year-old, who will officially take office as FIG President on January 1, then hopes it can be fully implemented at international events by 2020, with the Olympic Games in Tokyo a likely target.
その57歳は、1月1日に公式に事務所を引き継ぐ、そしておあつらえ向きの東京でのオリンピック大会を目標に2020年までに国際大会で全面的に実行されることを希望している。

The technology is designed by Japanese company Fujitsu and the Member Federations present at the Congress were given a demonstration of how it works on Tuesday (October 18).
技術は日本の会社の富士通によりデザインされ、連盟メンバー(渡辺)が火曜日(10月18日)のゴングレス(全体会議/総会)で、どのように(そのシステムが)作用するのかのデモンストレーションを、プレゼンテーションした。

This 3D system can recognise which element is being performed by a gymnast, according to Fujitsu, and would assist the judges in being able to score the difficulty of the routine correctly.
この3Dシステムは富士通によると、どの要素が体操選手により演じられているのかを認識することが出来、ジャッジが演技の難易度を正確に採点するのを補助する。

Outgoing FIG President Bruno Grandi, who has been at the helm of the organisation since 1996 and is due to retire in December, believes it could be the “photo-finish” option he feels the sport needs.
1996年から組織の指揮を執っていて、12月に引退するFIG会長のBruno Grandiは、彼がスポーツが必要とすると感じている、“写真判定”にそれがなると信じている。

The 82-year-old Italian reiterated his claims here yesterday that gymnastics can be difficult for those without in-depth knowledge to fully understand.
82歳のイタリア人は昨日ここで、体操は深い知識無い人にとっては、完全に理解するのは難しいと言う彼の主張を繰り返した。

“In football you know when a goal is scored, but in gymnastics it is not that simple,” he said.
“サッカーでは、ゴールした時に点が入ることがわかるが、体操はそんな単純なものではない”

The technology itself is not due to replace judging – an issue the which the sport has often struggled with following a number of cases of biased scoring in recent years.
技術自身がジャッジングに取って代わるものではないー近年のたくさんの偏った採点の結果としての問題に、スポーツがしばしば苦闘している。

“I would like to introduce more technology so more people can understand gymnastics, because at the moment it is difficult for many people to understand,” Watanabe, secretary general of the Japan Gymnastics Association, said.
“私はもっと技術を紹介して、そしてもっと人々が体操を理解できるようにしたい、なぜなら現在たくさんの人にとって理解するのは難しいから”と、日本体操協会の事務局長は言った。

“I would like to introduce from next year domestically so we can introduce it fully in 2020.
“私は来年から国内的に紹介し、そうすれば我々は2020年に全面的に紹介出来る。

“I hope to bring in the technology system at the World Cup in Tokyo in 2018.”
“私はその技術システムを2018年の東京でのワールドカップに持ち込むことを希望しています”

Watanabe, who will become the first Japanese head of an Olympic International Federation since Ichrio Ogimura led the International Table Tennis Federation from 1987 to 2004 before his death, as well as the ninth FIG President in the body’s 135-year-history, also vowed to build on the platform laid down by Grandi when he takes over.
荻村伊智朗が1987年から2004年の彼の死まで国際卓球連盟を率いて以来、初めて日本人で国際連盟の長になると同様に、FIGの135年の歴史の9代目の会長の渡辺は、Grandi により敷かれた基盤を引き継いで物事を進めると誓った。

The Italian oversaw a number of critical changes to the sport, including scrapping the perfect 10 score and elevating gymnastics into the top-tier at the Olympic Games, and continually targeted “unjust” scoring during his 20-year reign in charge.
そのイタリア人は、10点満点の採点を廃棄し、体操をオリンピック大会のトップ層に入れ、彼の統治した任期の20年間、 “不当”な採点を継続的に標的にしたことを含む、そのスポーツのたくさんの重大な変更を目撃した。

“I will continue in this direction and also I would like to add Japanese technology so I can improve the fairness and justice of gymnastics," Watanabe added.
“私はこの方針を続け、日本の技術も付け加えたい、そうすれば体操の公平さと正義を向上できる”と渡辺は付け加えた。

“Human beings have to support the judging but in this technology we can improve correct judging."
“人間がジャッジングをサポートしなければならないが、この技術で、我々は正しいジャッジングを向上できる。”


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この3Dの採点システムの導入を公約にしていた渡辺氏が、会長選挙で大勝したという
事は、国際体操連盟全体が、採点競技としての不正さを排除し、誰の目からも納得が
いくような順位を決めようという方向を目指していることを示しています。

ISUは、先日のフィンランディア杯の女子大会で、6番ジャッジだったピーター・ランキンのような、
おかしな採点をいつまで続けるつもりだろう。

最初の記事では、「体操競技で新システムを適用できれば、フィギュアスケートを初め
ダイケマする他の採点競技にも適用できる可能性
がある」と書いてあります。

ISU新会長のヤン・ダイケマは、このシステムを導入する気はあるだろうか?


国際体操連盟(FIG)の新会長となる渡辺氏には、何としてもIF(各競技の国際連盟)のトップとして、IOCメンバーになって、採点競技でこのシステムを導入するように働きかけてもらいたいし、何よりも、IOCの中での「日本」の立場を強くしてもらいたいと思います。



ご覧いただきありがとうございます    <モスクワの鐘>



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